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お役所の英語の氾濫

標題から、私が過去役所で嫌な目に遭ったからそういう記事を書いているのか、

と思われるかもしれませんが、それは逆。

日本でも欧州でも、役所で嫌な目に遭ったことはありません。

どちらでも、皆様親切に対応していただきました。

 

さて本題。

 

昨今のコロナ禍。

「クラスター」という言葉を聞かぬ日はありません。

なぜ「集団発生」と言わない?

 

テレビを見ていたところ、

「ヤングケアラー」「チャイルド デス レビュー」について

報道されていました。

「ヤングケアラー」。なぜ「若年介護者」と言わない?

「チャイルド デス レビュー」。なぜ「子供死亡検証」と言わない?

 

日本語で言ったほうがより分かり易いことを、これらはすべて厚生労働省

関係ですね、それぞれ英語で言っている。

直接日本語で言えば伝わり過ぎるので回避しているのか!?

 

英語が頻繁に使われ、それに伴い日本人の英語力が向上したか?

答えは「いいえ」ですね。

 

私は英語教育者の端くれでありますが、日々日本語と英語の関係、教育、

勉強を考えております。

 

常に思っている事。それは「日本語力が外国語上達への道」です。

 

国際的数学者であり且つ随筆家の藤原正彦氏が仰っておられます。

「一に日本語、二に日本語。三四がなくて五に算数」。と。

氏は小学校英語に猛反対で、小学校の間にしっかりと日本語を学ぶべき、とも

されています。

 

氏は英語が出来ない、外国が嫌いな方ではありません。

若い頃米国に留学し、文芸春秋の随筆には各国の数学者達と会話し冗談を飛ばした

場面がよく書かれている所からも分かる様に、英語も達者です。

 

私も氏の意見に賛同します。

 

しっかりした母国語があってこそ外国語が上達すると確信しております。

 

英語は中学校からで十分です。ただし正しい教育であることが条件ですが。

 

何でもかんでも英語を使えば良い、というものではありません。

国民全体で理解し得る日本語をもっと正しく学び、使いたいものです。

 

 

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